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マゾヒスティックな治療ですよね?

ビデュリオンでは、食欲を抑えられないけど、ビクトーザにしたほうが、食事のたびごとに、食べられない自分を創ることができるので、痩せやすいのかもしれません。


ある糖尿病の患者さんから、ビディリオンから、ビクトーザへと変更してみた後、

すごく血糖コントロールが改善して、 「先生、これって、マゾヒスティックな治療ですよね?」 と、言われたことがあります。


そうなんです。


「いじめる自分」がいて、もう一方で「いじめられる自分」を、あえて作る、という作業を行い、その結果、食欲を抑えられてしまっている自分をあえて楽しむ、ことになります。そして、食欲が抑えられて、血糖値がさがり、体重が減るほうが嬉しい、という感覚がでてきます。


「いじめられる自分を、喜ぶ」わけですから、それを、「マゾヒスティック」という感覚にとらえられたのだろうと思います。


もともと、ビヂュリオンでも、血液中のGLP1濃度が飽和する10週目頃には、そういう感じが浮かんできているはずなのですが、それが、一定になると、日々の食欲においては、ゆっくりしたブレーキがいつもかかっていて、しかも、そのブレーキが緩んでいるような気がして、ついつい、食べてしまっていたようです。


同じGLP-1受容体作動薬でも、1週間製剤ではなく、1日製剤である、ビクトーザを、日々、注射することで、1回ごとの食事に、「自分で自分を食べられないように、いじめて、それを楽しむ自分」という感覚を創ることで、あえて、なだやかなブレーキではなくて、1回ごとに、アクセントがあるブレーキにしてしまうわけです。


通常、GLP1濃度の作用は、血液中濃度の高さ自体も影響がありますが、血液濃度があがる時の勾配(つまり加速度)も、影響が大きいのではないか、という学説があります。

濃度が高くなくても、急激に、GLP1濃度が高くなるような時には、「食欲抑制」を自覚しやすくなるはず、という理論です。


ですから、あえて、ビディリオンから、ビクトーザに切り替えて、それで、減量に成功するという人においては、その「GLP1濃度上昇の勾配(加速度)」に敏感に反応する人が、効きやすいのかもしれません。

そして、サクセンダに切り替え、2.4mg、 3.0mgと増量すれば、その程度は、さらに増強されて、効きやすくなる、つまり、痩せやすくなるというのが、このダイエットの本質になります。

マゾヒスティック、という、「タバコを吸って、ちょっと悪い事してる」、イメージの用語から、ここまで、学問的な議論にすると、ちょっと、難しいかもしれません。ですが、実際の、臨床家は、こういう発想で、実臨床を積み重ねている、ということを、ご理解いただければ、と思います。



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