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ナイスコントロール ガリクソン投手からのおくりもの 連載(2)

糖尿病とともに生きてきた(1)

僕は、1959年2月20日、アメリカのミネソタ州で、兄弟9人の4番目の子供として生まれました。父は小さな商売をやっていて、母はどこにでもいるような普通のお母さん。僕の家にはとりたてて他の家庭と変わったことはなかったものの、僕の唯一の自慢は兄弟姉妹たちでした。5人が男性、4人が女性で、それにみんながそれぞれ仲がよくて、僕にとっては兄弟との関係が小さいころからはぐくまれたひとつの社会といえました。

 僕は小さい頃から、野球が好きでした。でもこの頃はもちろん大リーグなんて夢のまた夢の話しで、ただどこにでもあるようなリトルリーグで兄貴たちにまじって野球をしてました。勉強もそんなに強制されるわけではなく、日本のように塾もありません。打ったボールがミネソタの青空にまいあがるのを仰ぎながら、無心に遊び、少年時代を自由に謳歌していましたのです。そして、そこには野原と山と池があり、たっぷりとした田舎の空気がありました。

 僕はこの頃はキャッチャーを守っていました。そして、ピッチャーは僕の兄さんで、兄さんは僕に最初に野球の楽しさを教えてくれた人です。僕と兄さんは仲良しで二人でよく夜がふけるまで練習していました。アメリカは広い国で、土地が沢山あると思われがちですが、残念ながら僕らの練習場はそれほど広いものではありませんでした。そして、僕は兄さんの投げたボールをうけていたのですが、兄さんの投げたボールはよく地面にバウンドして、後ろの壁に跳ね返り、僕の後頭部を直撃しました。これにはさすがの僕もたまりかねました。その後、僕が後年ピッチャーになることを志願したのは、この時の思い出が頭に残りキャッチャーにだけはなりたくないと思ったからです。


 小さい頃から体は丈夫でした。もちろんこの頃の僕には病気の影すらありませんでした。そして、健康であることが全くの当然のことと思ったいましたし、また野球ができるということも、パンが食べれるのと同じに当然のことと考えていました。

僕は7歳の時にイリノイ州のシカゴ郊外にあるジュリエットカソリック高校に入学しました。その後もずっと野球は続けていましたが、僕がピッチャーになり、マウンドにたったのは17歳の時でした。僕は内角攻めが得意としこの年、23勝1敗、6試合のノーヒットノーランを達成し、一躍周囲の注目を集めるピッチャーになりました。この頃には、もちろん僕の夢は大リーグのマウンドでプレイすることになっていました。そして、それを阻むものは何物もないと硬く信じていました。


  1979年、高校を卒業した僕は、ドラフト一位でモントリオールエキスポーズに入団しました。この時、18歳。僕の人生にとって夢と希望に胸が膨らんでいた時期でした。そして約2年間はファームでトレーニングし、また3A(日本でいえば2軍)の試合で投球したりするなど、大リーガーになるための基礎的な訓練をうけていました。

 1980年3月、当時21歳になったばかりの頃でした。僕は、モントリオールーエキスポAクラブから、大リーグ選手として登録されることになっていました。アメリカでは日本に比べプロ野球人口はとても多く、大リーグの下には2軍がさらに3A、2A、1Aと3段階に分かれております。そして日本でいう普通の選手というイメージは3Aクラスといわれています。すなわち大リーグというのはオールスター選手団というべきもので、とてもレベルの高いスリリングな野球をしなければいけないチームをさします。そして当然のことながら、大リーグは、野球選手のそしてすべての野球ファンのあこがれなのです。

 ですから、この時の僕は期待と不安でいっぱいでした。練習していても気合いが入っていました。しかし僕の人生にとって最も大事であったこの時期にあるとんでもない事故が起きてしまったのです。


ナイスコントロール!―ガリクソン投手のおくりもの ビル・ガリクソン (著), 鈴木 吉彦 (著) 医歯薬出版株式会社

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