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ナイスコントロール ガリクソン投手からのおくりもの 連載(10)

それからというもの、僕は猛烈に糖尿病のことを勉強しました。勉強すればするほど、大したことない病気だ、と気が楽になる気がしたからです。自然に日常の生活にも自信がでてきました。時には糖尿病のことをひとりひとりに説明しなければいけないことが、面倒になることもありましたが、でもその時にはこういうように考えるようにしました。もし僕がこの人に糖尿病のことをよく説明して理解してもらえば、自分にとっては必ずプラスになるし、またもしこの人が自分から離れていっても、将来その人が別の患者さんに会った時にきっとそれが役に立つだろう、って。

 そして、よくこう考えました。この世の中には、糖尿病を持つ人と、もたない人がいるんだ。そして糖尿病を持つということが、もし神様の与えてくれたものだとしたら、他の人にはない自分に対する注意というものを神様が与えてくれたのだろう。人生の悪いほうばっかり見ないで、糖尿病であるために自分をよりよく見つめれるとか、そういった良い面をしっかり見つめることが人生にとって大事であることを知る必要があるんだ、と。

  練習においても、それからは全く試合を想定した調整をなんどもくりかえしました。そしてリズムを崩さないようにするには、どうしたらよいか、自分の血糖値や体調とのバランスをどうとったらよいか、などいろいろ研究しました。それに、試合がない日に運動を休むと、次の日から血糖値は乱れがちになることもわかり、ですから試合がない日でも僕は必ず一日3マイル(約5km)は走りこむようにしました。

 食事もきちんとカロリーを計算して、決まった時間に食べるようにしました。特に試合の前後には必ず少しでもいいから、食べておくように気を使いました。僕の場合は、試合の一時間後に低血糖がくることが多かったようです。

また周囲の環境に順応することにも気をつかいました。モントリオールは冬は寒く、夏は暑いといった気温の差が激しい土地です。僕はこのような気温の差や天候の差がはげしくても同じエネルギーを消費し、またどんな暑い日でも寒い日でも運動を続けなければいけませんでした。また寒い日に風邪でもひいたら血糖値は乱れやすくなりますから、風邪すらひいてはいけない、と考えました。ですから、かなりの克己心と環境に対する順応力を要求されました。僕はこういったことに少しずつ自分を適応させていき、どんな気候の中でも自分のベストピッチングができるように訓練しました。

 こうした僕の努力がその後の野球人生を変えました。その後、たてつづけに6連勝しました。自責点も1。91という成績でした。僕は必死でした。糖尿病の悪夢から逃れるために、自分はどこまで頑張らなければいけないのだろう。誰にも相談できませんでした。僕は自分自身に挑戦するしかなかったのです。

ナイスコントロール ! - ガリクソン投手のおくりもの ビル・ガリクソン (著), 鈴木 吉彦 (著) 医歯薬出版株式会社

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