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PrePreDiabetesの予防医学、は、実は世界の潮流

「美容の世界に入る必要性があるの? 糖尿病だけ治していればいいじゃない。」

そういう批判をうけることがあります。これに対して、私なりのポリシーがあります。

国際糖尿病学会(IDF)のWPR(アジア地方会)が、ニュージーランドで開催されたことがあります。その時、糖尿病にならないようにするために、というセッションがありました。 糖尿病は、diabetes、と言います。糖尿病になる前の状態、一般には、境界型糖尿病とか、糖尿病予備軍、IGTとか、呼びますが、そのセッションでは、pre (前)という頭文字をつけて、pre-diabetes、と呼んでいました。

アジア地域では、糖尿病、つまり、diabetesが急増している。それを、どうやったら、抑止したらいいか、というセッションでした。答えは簡単で、pre-diabetesを減らせばいい、という結論でした。つまり、糖尿病予備軍を減らせばよい、という内容でした。

では、糖尿病予備軍(pre-diabetes)を減らすには、どうしたら、いいか?という議論に、話が変わっていきました。その時に、会場からでた答えが、pre-diabetesを減らすには、pre-pre-diabetes を減らせばいい、という声でした。

これは、一般的に、境界型糖尿病(pre-diabetes)は、肥満を伴い、暴飲暴食している群です。糖尿病の三大合併症(神経障害、網膜症、腎症)は起こしにくいが、心筋梗塞は、起こしやすい群です。 そういう人たちを、減らしましょう、という運動になります。

その当時、「メタボリック症候群」という名称が、産まれ、「メタボ」になるのを、予防しようという活動と同じだったわけです。「メタボ」は、pre-diabetesと、重なるところが多く、肥満を多く伴います。

したがって、pre-pre-diabetesを減らすということは、「pre-diabetes」、すなわち「肥満症予備軍」、厳密には、「耐糖能異常症」、「高インスリン血症予備軍」、「インスリン抵抗性肥満予備軍」を減らすこと、もっと、かみ砕いていうと、「境界型糖尿病のような肥満を減らすこと」が、最も大事である、という議論になりました。

一方で、、

日本の現在の保険医療では、「治療」は、保険がカバーしてくれます。 糖尿病の治療、つまり、diabetesの治療 境界型糖尿病の治療、つまり、pre-diabetesの治療 ここまでは、保険診療で、できるようになりました。薬もあります。

しかし、pre-pre-diabetesの治療、ということになると、簡単にいえば、暴飲暴食の生活因子を断ち切る治療であり、究極にいえば、「ダイエット」をすることになるわけなのです。

「ダイエットを専門とする糖尿病専門医」というと、周辺には、おかしな目で見られますが、世界の潮流の中に、「糖尿病予備軍の予備軍を治療する」、イコール、「pre-pre-diabetes」を治療する、という表現になると、やはり、主役は、糖尿病専門医であるべきである、ということになるわけです。

これまで、「ダイエット」、「減量治療」というと、なにか、いかがわしい自由診療を好む医師が行う医療行為のように思われていました。私も、4ヶ月前から、このような治療を行いはじめ、いかに、そういう世界に、組み込まれそうになっているか、あるいは、そういう目で周囲からはみられるか、は、理解しているつもりです。それが、この文章の冒頭に、並べたような表現(青文字)でもって、非難されるような口調で、立ちはだかります。

その一方で、

世界の潮流の中に、[pre-pre-diabetes]を治す薬がでてきて、それが、GLP1受容体作動薬、というGLP1製剤だったということになると、なぜ、糖尿病専門医が、率先して、それを行わないのだろう、という疑問にぶちあたるわけです。

糖尿病専門医が、「ダイエットを、自由診療でやる」、、そのことについて、大きな誤解を生むことは、良く理解しているつもりですが、世界の潮流は、糖尿病をできるだけ早期の段階で、芽をつんでおこう、pre-pre-diabetesも治療の対象として、いいのではないか、という動きがあるわけなのです。

GLP1ダイエットは、既に、糖尿病になる確率を減らすことも立証されています。かつ、 糖尿病予備軍である状態をも減らすことも知られております。つまり、pre-pre-diabetes therapy といえる治療法なのです。

そして、pre-diabetes (糖尿病予備軍)は、実は、海外でも日本でも、心筋梗塞や脳梗塞の頻度が高いので、それを予防することは、イコール、心筋梗塞の予防、かつ、脳梗塞の予防治療ということに、直結していきます。pre-pre-diabetes therapyで、心筋梗塞が減るというのは、既に、大規模臨床試験からも、容易に予測できる結果がでてきています。

こうした事実は、アメリカ糖尿病学会、欧州糖尿病学会など、世界の糖尿病学会で、評価される時代になってきています。国際的視野でみると、少しもおかしくはない運動であり、最先端を担うべき医師が行うべき医療活動なのです。

こういう、一見、めんどうくさいように思える議論やdebate が、実際には、将来は、真剣に議論される時代が、必ず、やってくることでしょう。

「新薬ができると、新しい疾患概念が産まれる。疾患の、より早期の芽を摘もうという動きがでてくる」ということは、医療分野では、日常茶飯事ですから。

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