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Basal Bolus の考え方 ==> かなり疑問!?

Basal Bolusというのは、速効型インスリンをBolus, 持効型インスリンをBasalと呼んで、2型糖尿病に1日3回食前Bolus、就寝前か朝食前に1回、Basalを投与する方法です。この発想を、なんとか、GLP1でも応用できないか、と糖尿病専門医達は、特に、私が、常々、考えていました。

すると、今年のアメリカ糖尿病学会2020では、私が考えていた以上に、意表をつく治療を試みた、という発表がありました。

91-LB — 2020 ADA Study of Glycemic Variability and Hypoglycemia Using Continuous Glucose Monitoring in Type 2 Diabetes Mellitus Changed from Basal-Bolus Therapy to Basal-GLP-1RA Therapy

驚いた事に、GLP1で用いたBolusは、1週間に1回注射のトルリシティでした。しかも、0.75mgですから、日本では、1週間に注射すればよい注射を、1日3回、注射したということになるのでしょうか? Basal のインスリンは一定にしたとあります。

Results: In all cases, bolus insulin was changed to dulaglutide 0.75mg with the same amount of basal insulin.

私の読解力がおかしいのか、と疑ってみました。しかし、これは、日本人の発表でした。 ARINA MIYOSHI, SHINJI OBARA, NORIO WADA, Sapporo, Japan 英語の記述がおかしいのか、私の読解力がおかしいのか、どちらかでしょう。

ですが、Non-fasting CPR was 2.9 ng/ml. とあります。CPRとは、C-peptideのことで、それが、2.9 ng/mlもあるのであれば、十分にインスリン分泌は保持されているわけで、なぜ、トルリシティを、頻繁に注射するのか、しかも、HbA1cは、6.6%を、6.3%にしか減らさないだけの効果で、こういう無駄なGLP1投与量を処方するのか、疑問です。

一般の方が、この内容は分からないと思いますが、私にとっては、苦肉の策としか見えないような学会発表も、海外ではアクセプトされるんだ、、、と、ただただ、驚いているだけでした。

正直、国際学会の発表といっても、頭をかしげる発表も、なくはありません。なんのための、誰のための臨床研究だろうかと。。

この発表で喜ぶのは、日本イーライリリー社だけです。

プロなので、なぜこういう企画を考えたか、その社会的、市場的原理の背景は理解できます。セマグルチドの出現があり、イーライリリー社は、次のGIP/GLP-1受容体作動薬の登場まで、時間稼ぎをしたいのかもしれません。

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