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開発断念する GLP1新薬もあり。

PCSK9 と、GLP1受容体作動薬との合剤を以前、報告しました。


PCSK9は、コレステロールを下げる1週間に1回の注射です。 GLP1注射薬も、血糖値をさげる1週間に1回の注射です。その配合剤ですから、1剤で2つの役割をもち、糖尿病があって肥満があって、高脂血症があるというメタボの特効薬として期待されていました。


最近、Diabetologiaという欧米糖尿病学会雑誌に論文が発表されましたので、ご紹介します。


Randomised, phase I, dose-finding study of MEDI4166, a PCSK9 antibody and GLP-1 analogue fusion molecule, in overweight or obese patients with type 2 diabetes mellitus. Diabetologia (2019), 62: 373-386


Phase I 試験なので未発表のままでいるのかと思いきや、やはり論文になってました。通常、学会で発表する内容は学会が終わった後に論文になるものですが、これも、同じだったのかもしれません。


Phase I 試験なので、5群でわけ1群の対象者は6名。合計30名での、投薬量を検討しただけの試験です。結論だけみると、LDLコレステロールは低下しましたが、この新薬では、十分な食後高血糖を抑える力もなく、GLP1の生理学的濃度も低いということがわかりました。そして、最後の結論としては、、、


このPCSK9とGLP1の二つを刺激する新薬のMEDI4166については、もうさらなる研究は止めにすることにしました。

というエンディング宣言でした。


製薬メーカー(今回は、アストラゼネカ社)は、どうどうと新薬開発の中止を報告するものですね。諦めるときは潔く撤退する、海外の製薬メーカーは、潔いです。


GLP1製剤は、どれもこれもが成功する薬ばかりではない、という事は勉強になったかもしれません。また、こういうせっかくの新薬のシーズ(seeds)が開発途中で挫折する事もあるので、だからなおさら新薬になって成功して発売までに至った薬剤には、高い価格がついてしまうということになるわけです。



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