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XENOR Study。実際、何mg、が必要?

2019年、アメリカ糖尿病学会で発表された内容をおさらいします。


XENOR STUDYと、呼ばれる研究(Study)は、スペインで、リラグリチド(サクセンダが中心)が、どのくらい処方されているかを、後ろ向きに研究した結果の発表がありました。もちろん、スペイン人は、米国人ほどの肥満大国ではないので、その分、私たち、日本人においても参考になるデータだろうと思います。


結論としては、 サクセンダ 3mg 注射を必要としていたのは、 7% サクセンダ 2.4mg の用量を必要としていたのは、3% サクセンダ 1.8mg の用量を必要としていたのは、21% サクセンダ 1.2mg の用量を必要としていたのは、67% サクセンダ 0.6mg の用量で維持できていたのは、2% でした。


サクセンダの3mgを利用しているのは、わずか7%でした。もちろん、3mgを利用するほうが、体重の減少は大きいことは解っていますが、そこまで増量できない人も多いようです。


理由のひとつは、悪心、嘔吐、下痢、頭痛など、用量依存性に増える副作用が障害となっている可能性があります。もうひとつは、コストの問題です。


サクセンダ3mgにすると、あっという間に薬がなくなります。スペインでも、米国でもサクセンダは安い薬剤ではありません。ですから、費用がかかりすぎる、という理由から、増量を断念している人も少なくはない、というのが発表者の意見でした。


もうひとつはサクセンダが既に普及しおわると、2.4mgや3.0mgまで増量した時に体重が減るため、その時はその量で減量に成功し、その後、目標に達したら、その目標体重をキープするだけであれば、1.2mgから1.8mgで十分にキープできるのではないか、という理論にも繋がるデータとも解釈できます。


こうした、GLP1製剤の、効果とかかる費用とを、バランスにかけてメリットを多くし、デメリットを減らすには、なんとしてもコストカットが必要、コスパがよいことが、このGLP1ダイエットを継続するにおいては最も重要な因子である、ということを世界中の人が知っているという事実になりました。


私たちが、世界標準のGLP1ダイエットを、目指しているのも、そのためです。コスト、安全性ともに、こういう薬剤を扱うには医療側が最大限の注意を払わなくては、いけない事柄です。


この研究を、日本人においても、今後の、リラグリチド、つまり、ビクトーザか、サクセンダにするか、どこまで増量するかなどの参考資料にしていただければ幸いです。ただし、これはスペインでの研究であり、日本人と似たアジア人の研究でもなく、米国でもなく、よってスペイン人の体格にあった臨床結果、スペイン人の医療制度の枠内での内容である点は忘れてはいけません。


あと、懸念しなくてはいけないのは、サクセンダではなく、本来、糖尿病治療薬のビクトーザが、サクセンダの代わりとして、1日量1.2mgが適量として、本来、保険診療でもらいうけていた薬剤が、どこかの市場で抗肥満薬剤として、転売、横流しにされているかもしれない、という数値にも見えてきます。GLP1ダイエットが拡大すると、結局、こういう事実が明るみになることが危惧されます。

美容外科医たちが、いたづらにビクトーザやサクセンダを高額で販売しはじめると、最終的には、糖尿病の治療薬であるビクトーザが、サクセンダの代用品として利用されはじめている、ということを、物語っているようです。糖尿病臨床は、日本では、今後、よほど注意して処方しないと、スペインと同じような状況に陥るかもしれません。



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