トルリシティはダイエット薬ではなし。

ＧＬＰ－１受容体作動薬の１週間製剤である、トルリシティは、糖尿病治療では、高血糖があれば、あるほど効果を示します。４週間ほどで、空腹時血糖値は下がる薬剤です。

臨床試験では、糖尿病では、ＨｂＡ１ｃが８％から６．５％まで下げる強い効果があります。そういう状態から、ＨｂＡ１ｃ６．５％に下げる事で体重の減少がとまり、膵臓からのインスリン分泌も増えることにより脂肪合成が高まり体重が増えることもありえます。

トルリシティには、

１．アテオスという装置の使い方が便利。要する時間は、平均７．４分。 ２．ビクトーザやサクセンダのように減増法を行う必要がない。 ３．悪心（約５％くらい）が発現してから、その後、低下するまでは、約２週間程度。 という特徴があるので、初期の導入には、とても、シンプルで、とっかかりやすい薬剤ではあります。 ４．なお、便秘も５％くらいあります。

悪心の持続期間の中央値は、２．０日（平均値４．４日） 嘔吐の持続期間の中央値は、１．０日（平均値１．３日） だったということです。

これだけを考えると、比較的、高齢者に処方したとしても危険が少ない薬剤であるともいえるます。

一部の医師では、このトルリシティを、［痩せるGLP1製剤」として薦めているようです。ですが、0.75mgの1週間1回の、トルリシティでは痩せません。ただし高齢者には有効と主張している医師が多いという現実はあるようです。安全性と有効性を加味して、という意味になるからでしょう。トルリシティを「ラク痩せ外来」と称して販売しているクリニックは、「FAKE 」です。