胃切除すると、食物が胃の中に入りにくくなる、だから、すぐに満腹になり食べなくなる、そう考える人も多いと思いますが、それだけではありません。
Sleeve Gastrectomy という手術を受けると、26週間後、つまり約半年後には、GLP1濃度は、生理濃度の3倍くらいにまであがります。
ただし、この図の時間軸をみてみてください。生理濃度の3倍にあがるのは、食事をしてから、15分後と極めて短い時間のみです。1時間以上、だらだらと食事をしている場合には、GLP1濃度に差はなくなります。
ということは、胃を切除したら、早食いになって、さっさと食事を済ませたほうがよい、 すぐに、食べたらお箸を置いたほうがお腹がすかない、 糖尿病にもなりにくい、ということを示唆しています。
しかし、この図の赤線は52週間、つまり、1年後ですが、1年後ともなると、その効果も、しだいに薄れてくるようです。胃排泄速度が、体に対して、どんどん順応してくるということなのかもしれません。